2013年4月25日木曜日

塩野七生 『ローマ人の物語42 ローマ世界の終焉(中)』

『ローマ人の物語』文庫版42冊目。

ついに西ローマ帝国が滅んだ。

本巻では、話のほとんどが西ローマ帝国で占められている。
それは、東ローマ帝国については語るべきほどのことが無いからなのか、それとも、ローマのある西ローマ帝国こそがローマであるということなのか、真意は分からない。

いよいよ西ローマ帝国が滅びるにあたって、まさに国家としての末期症状を見る思いだ。
もはやこれは、国家の体を成していないのではないかとさえ思える。
まるで昨年までの日本の民主党政権のようだ。

そして、あんなに勢いのあったフン族も霧散してしまった。
なんだか、いろんなことが呆気無い。

そんななかでも、東ローマ帝国は難事を無難に切り抜けているようで。
また、ヴァンダル族は勢いを増して勢力を拡大していく。

やはり、指導者がちゃんと機能すると、機能したなりの結果が得られるのだなぁと。
そして、指導者が機能することを私心のために妨げる人々は、どこにでもいるのだなぁと。
そのような私心を優先するクソ野郎の罠をいかにかいくぐるかも、指導者には必要な資質なのだなぁと。

勢いがあったころのローマよりも、滅び行くローマの方が、僕にとっては学びが多い。
読んでてツマランけど。



0 件のコメント:

コメントを投稿